夏の日♪
今週の1曲はオリジナルで「夏の日」です♪
前回の「Sea」をお届けした時にお話しした、母方の祖父母の家は海のすぐ近くで、小さな庭のある小さな家でした。私が高校生になる頃には埋め立ても終わり、海はずっと遠くになってしまい、大好きだった祖父母の家も区画整理のために他の市に住み替えをすることになってしまい、今は思い出の中にしかありません。
小さな庭のある小さな家には懐かしいものが何でもかんでもギュギュっと詰まっていました。
台所は土間で、食卓は掘り炬燵で、横には火鉢があって、庭には井戸があって、その横にタライを置いて、小さい頃はそのタライで水浴びで遊んで、井戸で冷やしたスイカを縁側に座って食べて、タネ飛ばし競争をして、おじいちゃんの自慢の盆栽が手作りの棚に並んでいて、小さな庭なのに、実のなる木がいくつもあって、ザクロ、びわ、いちじく…。
小さなお稲荷さんも会って、その前を通る時はちょっぴり怖かったり、お習字の先生をしていたおじいちゃんは横笛の名手で、町内会のお囃子で横笛を吹いていて、普段はいつもおばあちゃんに怒られているちょっと情けないおじいちゃんが、お祭りの時ばかりは、浴衣で横笛を吹いて、かっこよかった。
近所のお風呂屋さんにおばあちゃんと行くと、必ずお風呂上がりにフルーツ牛乳かコーヒー牛乳を飲ませてくれて、お風呂屋さんの向かいのお肉屋さんに寄って、揚げたてのコロッケを買ってもらって食べながら帰った。美味しかったぁ。
おじいちゃんはウグイスとメジロを飼っていて、毎朝餌を作るお手伝いをしてたっけ、スズムシも飼育して、毎年綺麗な声で鳴いてくれていた。庭にはホウズキの実がなって、おばあちゃんは上手に中身を出して、ブーブーって鳴らしてみせてくれた。私はいくら真似して頑張っても、いつも途中で破ってしまって…、
思い出はいっぱいいっぱい尽きません。思い出が詰まった懐かしい庭と家と、今は亡き優しい祖父母の笑顔を思いながら作った曲です。聴いてね♪